破砕施設を設置する場合の産業廃棄物処分業許可
産業廃棄物を破砕して処理する施設を設置する場合、単に機械を置けばよいというものではありません。
他人から産業廃棄物を受け入れて、破砕・選別・減容などの中間処理を業として行う場合には、原則として産業廃棄物処分業許可が必要になります。
また、破砕する産業廃棄物の種類や施設の処理能力によっては、処分業許可とは別に、産業廃棄物処理施設設置許可が必要になる場合もあります。
特に、廃プラスチック類、木くず、がれき類を破砕する施設では、処理能力によって手続きの内容が大きく変わるため、事前の確認が重要です。
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産業廃棄物処分業許可とは
産業廃棄物処分業許可とは、産業廃棄物の処分を業として行うために必要な許可です。
ここでいう「処分」には、最終処分だけでなく、破砕、圧縮、選別、焼却、脱水などの中間処理も含まれます。
そのため、例えば次のような事業を行う場合には、産業廃棄物処分業許可が問題になります。
- 建設現場などから発生したがれき類を受け入れて破砕する
- 木くずを受け入れてチップ化する
- 廃プラスチック類を破砕・減容する
- 破砕後の産業廃棄物を再資源化業者や処分業者へ搬出する
仙台市内で産業廃棄物の処分を業として行う場合には、仙台市長の許可が必要とされています。また、処分業許可は5年ごとに更新が必要です。
破砕施設では「処分業許可」と「施設設置許可」を分けて考える
破砕施設を設置する場合、混同しやすいのが次の2つです。
| 許可の種類 | 内容 |
|---|---|
| 産業廃棄物処分業許可 | 産業廃棄物の処分を業として行うための許可 |
| 産業廃棄物処理施設設置許可 | 一定規模以上の処理施設を設置するための許可 |
つまり、破砕施設を使って産業廃棄物を受け入れ、中間処理を行う場合には、まず処分業許可が必要になります。
そのうえで、施設の種類・処理する産業廃棄物の種類・処理能力によって、さらに施設設置許可が必要になるかを確認します。
仙台市でも、処分業を取得するためには処理施設を有することが必要であり、その施設の種類・処理方法・処理能力によっては設置許可が必要になるとされています。
→「産業廃棄物処分業|許可取得要件・申請手続・施設設置許可を解説」へ
→「産業廃棄物処理施設設置許可とは|処分業許可との違い・必要な手続きを解説」へ
破砕施設で施設設置許可が必要になる主なケース
破砕施設については、すべての破砕機に施設設置許可が必要になるわけではありません。
特に問題になりやすいのは、次のような施設です。
| 破砕する産業廃棄物 | 施設設置許可が問題になる処理能力 |
|---|---|
| 廃プラスチック類 | 1日当たり5トンを超えるもの |
| 木くず | 1日当たり5トンを超えるもの |
| がれき類 | 1日当たり5トンを超えるもの |
宮城県の案内でも、廃プラスチック類の破砕施設で1日当たり5トンを超えるもの、木くず又はがれき類の破砕施設で1日当たり5トンを超えるものが、産業廃棄物処理施設設置許可の対象施設として整理されています。
ここで重要なのは、「5トン以上」ではなく「5トンを超えるもの」という点です。
ただし、実際の判断では、処理能力の算定方法、稼働時間、メーカー仕様、処理対象物の種類、設置場所、自治体の指導要綱なども確認する必要があります。
→「産業廃棄物処理施設設置許可とは|処分業許可との違い・必要な手続きを解説」へ
施設設置許可が不要でも、処分業許可が不要になるとは限りません
破砕施設の処理能力が1日5トン以下で、産業廃棄物処理施設設置許可の対象にならない場合でも、注意が必要です。
施設設置許可が不要であっても、他人の産業廃棄物を受け入れて破砕処理を業として行う場合には、産業廃棄物処分業許可が必要になる可能性があります。
つまり、
施設設置許可が不要 = 処分業許可も不要
ではありません。
破砕施設を設置する場合は、
- 産業廃棄物処分業許可が必要か
- 産業廃棄物処理施設設置許可が必要か
- 事前協議・生活環境影響調査などが必要か
- 建築基準法、都市計画法、騒音・振動規制などの他法令に問題がないか
を分けて確認する必要があります。
仙台市では、施設設置許可を要する施設だけでなく、許可を要しないすべての施設についても事前協議を行う取扱いとされています。
破砕施設を設置する場合に確認すべき主なポイント
破砕施設を設置して産業廃棄物処分業許可を取得する場合、主に次のような点を確認します。
1. 破砕する産業廃棄物の種類
まず、どの産業廃棄物を破砕するのかを整理します。
例えば、
- 廃プラスチック類
- 木くず
- がれき類
- 金属くず
- ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず
- 混合廃棄物
などです。
許可は産業廃棄物の種類ごとに判断されるため、実際に受け入れる廃棄物の種類を明確にする必要があります。
2. 処理方法
次に、処理方法を確認します。
同じ「破砕」でも、実際には、
- 破砕のみ
- 破砕後に選別する
- 破砕後に圧縮する
- 破砕後に再生利用する
- 破砕後の残さを他の処分業者へ搬出する
など、処理フローが異なります。
処理工程によって、必要な施設、保管場所、搬出先、管理方法が変わります。
3. 破砕施設の処理能力
破砕機の処理能力は、施設設置許可の要否を判断する重要なポイントです。
特に、廃プラスチック類、木くず、がれき類については、1日当たり5トンを超える処理能力があるかどうかが大きな分かれ目になります。
処理能力は、単に「実際にはそこまで処理しない」という運用予定だけで判断できるとは限りません。
メーカー仕様、機械能力、稼働時間、処理対象物の性状などを踏まえて確認する必要があります。
4. 設置場所
破砕施設は、騒音、振動、粉じん、搬入出車両の出入りなどが問題になりやすい施設です。
そのため、設置場所については、
- 用途地域
- 周辺住民との距離
- 搬入出経路
- 騒音・振動対策
- 粉じん対策
- 雨水・排水対策
- 保管場所の広さ
- 飛散・流出防止措置
などを確認する必要があります。
処分業許可では、書類上の要件だけでなく、実際に適正処理ができる施設・場所であるかが重要になります。
5. 生活環境への影響
破砕施設では、生活環境への影響も重要です。
特に以下の項目については、必要な対策を検討する必要があります。
- 騒音
- 振動
- 粉じん
- 悪臭
- 排水
- 交通量
- 火災リスク
宮城県では、一定の産業廃棄物処理施設について、設置許可申請前に事前調整や生活環境影響調査などの手続きが定められています。
破砕施設を設置する場合の手続きの流れ
一般的には、次のような流れで検討します。
1. 事業計画の整理
まず、どのような産業廃棄物を、どこから受け入れ、どのように破砕し、破砕後にどこへ搬出するのかを整理します。
この段階で、処理フロー図、施設配置図、保管計画、搬入出計画などの基本を固めます。
2. 設置場所・他法令の確認
次に、施設を設置する場所で中間処理施設を設置できるかを確認します。
廃棄物処理法だけでなく、都市計画法、建築基準法、農地法、森林法、騒音・振動関係法令、消防法などが関係する場合があります。
3. 施設設置許可の要否確認
破砕する産業廃棄物の種類と処理能力をもとに、産業廃棄物処理施設設置許可が必要か確認します。
廃プラスチック類、木くず、がれき類を破砕する場合は、特に慎重な確認が必要です。
→「産業廃棄物処理施設設置許可とは|処分業許可との違い・必要な手続きを解説」へ
4. 自治体との事前相談・事前協議
処分業許可や施設設置許可では、いきなり申請書を提出するのではなく、事前相談・事前協議が重要になります。
特に破砕施設は、周辺環境への影響が問題になりやすいため、計画段階で自治体と協議しておくことが大切です。
5. 申請書類の作成
事業計画、施設図面、処理工程、保管計画、収支計画、役員関係書類、講習会修了証、欠格要件に関する書類などを準備します。
処分業許可では、収集運搬業許可よりも施設・事業計画に関する資料が重くなる傾向があります。
6. 審査・現地確認
申請後は、書類審査だけでなく、現地確認が行われることがあります。
施設の配置、保管場所、掲示、囲い、排水対策、飛散流出防止措置などが確認されます。
7. 許可取得・事業開始
許可取得後、許可された範囲内で事業を開始します。
許可後も、帳簿、マニフェスト、委託契約、維持管理、変更届などの管理が必要です。
破砕施設の許可で注意すべき点
許可前に施設を設置・稼働しない
処分業許可や施設設置許可が必要な場合、許可を受ける前に事業として処理を開始することはできません。
機械を購入した後で「この場所では許可が難しい」と判明するケースもあるため、設備投資の前に確認することが重要です。
破砕する品目を広げすぎない
最初から多くの産業廃棄物を扱おうとすると、施設計画や審査が複雑になります。
実際に受け入れる予定がある品目を中心に、必要な範囲で許可を検討することが大切です。
保管場所の計画が重要
破砕施設では、処理前の廃棄物、処理後の廃棄物、有価物、残さなどが発生します。
それぞれをどこに、どの程度保管するのかを明確にする必要があります。
保管量、保管高さ、囲い、掲示、飛散流出防止措置なども確認されます。
周辺環境への配慮が必要
破砕施設では、騒音・振動・粉じん対策が重要です。
防音壁、散水設備、集じん設備、屋内設置、作業時間の制限など、施設の内容に応じた対策を検討します。
当事務所にご相談いただけること
あさぎ行政書士事務所では、宮城県・仙台市を中心に、産業廃棄物処分業許可に関するご相談を承っております。
破砕施設を設置する場合には、単に申請書を作成するだけでなく、事業計画、施設の内容、処理能力、設置場所、自治体との事前協議を含めた検討が必要です。
次のような場合は、お早めにご相談ください。
- 破砕機を導入して中間処理業を始めたい
- がれき類や木くずの破砕施設を設置したい
- 廃プラスチック類の破砕・減容を行いたい
- 施設設置許可が必要か分からない
- 宮城県・仙台市で処分業許可を取得したい
- 既存施設に破砕工程を追加したい
- 収集運搬業から処分業へ事業を広げたい
破砕施設を設置する場合は、計画段階での確認が非常に重要です。
「この施設で許可が取れるのか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。
初回のご相談は無料です。
お気軽にお問い合わせください
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営業時間 9:00-17:00(年中無休)
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よくある質問(FAQ)
-
破砕施設を設置すれば、必ず産業廃棄物処分業許可が必要ですか?
-
他人から産業廃棄物を受け入れて、破砕などの中間処理を業として行う場合には、原則として産業廃棄物処分業許可が必要になります。
一方、自社で発生した廃棄物を自社で処理する場合などは、事業内容や処理の実態によって判断が変わります。
-
破砕機の処理能力が1日5トン以下なら許可は不要ですか?
-
1日5トン以下の場合、産業廃棄物処理施設設置許可の対象にならない可能性があります。
ただし、施設設置許可が不要であっても、他人の産業廃棄物を受け入れて処分を業として行う場合には、産業廃棄物処分業許可が必要になる可能性があります。
-
廃プラスチック類の破砕施設は許可が必要ですか?
-
廃プラスチック類の破砕施設で、1日当たりの処理能力が5トンを超えるものは、産業廃棄物処理施設設置許可の対象になります。
また、他人の廃プラスチック類を受け入れて破砕処理を行う場合には、産業廃棄物処分業許可も問題になります。
-
木くずやがれき類の破砕施設は許可が必要ですか?
-
木くず又はがれき類の破砕施設で、1日当たりの処理能力が5トンを超えるものは、産業廃棄物処理施設設置許可の対象になります。
建設業・解体業から発生する廃棄物を扱う場合には、特に注意が必要です。
-
仙台市内に破砕施設を設置する場合、申請先はどこですか?
-
仙台市内で産業廃棄物の処分を業として行う場合は、仙台市長の許可が必要です。
仙台市外の宮城県内に設置する場合は、宮城県への相談・申請が中心になります。

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