産業廃棄物の中間処理を業として行う場合には、産業廃棄物処分業許可が必要になります。
中間処理とは、排出された産業廃棄物をそのまま最終処分するのではなく、破砕、選別、圧縮、脱水、焼却などにより、減量化・安定化・再資源化しやすい状態にする処理のことです。
例えば、次のような事業を行う場合には、中間処理業としての処分業許可が問題になります。
- がれき類を破砕する
- 木くずを破砕する
- 廃プラスチック類を破砕・圧縮する
- 金属くず、ガラスくず等を選別する
- 汚泥を脱水・乾燥する
- 廃油、廃酸、廃アルカリを処理する
- 焼却処理を行う
また、中間処理業では、処分業許可だけでなく、処理施設の種類や処理能力によって 産業廃棄物処理施設設置許可 や事前協議が必要になる場合があります。
このページでは、宮城県で産業廃棄物中間処理業を始める場合の許可、施設設置許可との関係、申請前に確認すべきポイントを解説します。
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産業廃棄物中間処理業とは
産業廃棄物中間処理業とは、他者から委託を受けて産業廃棄物を受け入れ、破砕、選別、圧縮、脱水、焼却などの処理を行う事業です。
産業廃棄物の処分には、大きく分けて次の2つがあります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 中間処理 | 破砕、選別、圧縮、脱水、乾燥、焼却などにより、廃棄物を減量化・安定化・再資源化しやすくする処理 |
| 最終処分 | 埋立処分など、廃棄物を最終的に処分すること |
中間処理は、最終処分の前段階として行われることが多く、建設系廃棄物、解体系廃棄物、製造業から出る廃棄物など、さまざまな産業廃棄物が対象になります。
ただし、産業廃棄物を「自社内で処理する場合」と、「他者から委託を受けて処理する場合」では、必要な許可が異なります。
他者から委託を受けて産業廃棄物の処分を行う場合は、処分業許可の取得が必要です。
「中間処理業許可」は処分業許可の一種
実務上は「中間処理業許可」という言い方をすることがあります。
しかし、正式には、産業廃棄物処分業許可の中で、
- 取り扱う産業廃棄物の種類
- 処分の方法
- 処理施設
- 処理能力
- 事業の範囲
などを定めて許可を受ける形になります。
中間処理業許可が必要になるケース
次のような場合には、産業廃棄物処分業許可が必要になる可能性があります。
1. 他社のがれき類を破砕する場合
解体工事や建設工事から発生したがれき類を受け入れて、破砕処理を行う場合です。
がれき類の破砕は、中間処理業の典型例です。
処理能力や施設の内容によっては、処分業許可だけでなく、施設設置許可や事前協議も問題になります。
2. 木くずを破砕する場合
建設工事や解体工事、製造業などから発生する木くずを受け入れて破砕する場合も、中間処理業に該当する可能性があります。
破砕後の木くずを燃料、チップ、堆肥原料などとして利用する場合でも、他者から委託を受けて処理するのであれば、許可の要否を確認する必要があります。
3. 廃プラスチック類を破砕・圧縮する場合
廃プラスチック類を受け入れて、破砕、圧縮、減容などを行う場合です。
再資源化を目的とする場合でも、処理内容によっては処分業許可が必要になります。
4. 汚泥を脱水・乾燥する場合
工場や建設現場などから発生する汚泥を受け入れ、脱水や乾燥処理を行う場合です。
汚泥は性状によって処理方法や保管方法が大きく変わるため、事業計画や処理後残さの処分先を明確にする必要があります。
5. 選別施設を設置して廃棄物を分別する場合
混合廃棄物を受け入れて、手選別や機械選別により、再資源化物と処分対象物に分ける場合です。
単なる保管や積替えなのか、中間処理に該当するのかは、事業内容によって慎重に判断する必要があります。
収集運搬業許可との違い
収集運搬業許可と中間処理業許可は、まったく別の許可です。
| 許可 | 内容 |
|---|---|
| 収集運搬業許可 | 産業廃棄物を収集し、処分場や中間処理施設まで運ぶための許可 |
| 処分業許可・中間処理 | 産業廃棄物を受け入れ、破砕・選別・脱水・焼却などの処理を行うための許可 |
収集運搬業許可を持っていても、それだけで他社の産業廃棄物を破砕・選別・圧縮・焼却することはできません。
逆に、中間処理業者が自社で収集運搬まで行う場合には、別途、収集運搬業許可が必要になる場合があります。
そのため、
- 運ぶだけなのか
- 受け入れて処理するのか
- 処理後の残さをさらに運ぶのか
を整理することが重要です。
中間処理業許可と施設設置許可の関係
中間処理業を始める場合には、処分業許可だけでなく、施設設置許可が必要になるかどうかを確認しなければなりません。
宮城県では、廃棄物処理法施行令第7条で定める産業廃棄物処理施設を設置しようとする場合、法第15条に基づき知事の許可を受ける必要があると案内されています。許可を受けた施設を変更する場合にも、変更許可または軽微変更届出が必要になる場合があります。
中間処理施設では、例えば次のような施設が問題になります。
- 破砕施設
- 焼却施設
- 脱水施設
- 乾燥施設
- 中和施設
- 油水分離施設
- 選別施設
- 圧縮施設
ただし、施設の名称だけで判断するのではなく、
- 処理する産業廃棄物の種類
- 処理方法
- 処理能力
- 設置場所
- 固定式か移動式か
などによって判断します。
設置許可が不要な施設であっても、条例や指導要綱に基づく事前手続きが必要になる場合があります。宮城県では、産業廃棄物処理施設等の設置または変更を行う前に、適正化条例や指導要綱に基づく事前手続きが必要とされています。
宮城県で中間処理施設を設置する場合の注意点
宮城県で中間処理施設を設置する場合、最初に確認すべきなのは、施設予定地と事業計画です。
宮城県は、施設設置を計画する場合、設置予定地を管轄する保健所および市町村役場に相談するよう案内しています。相談時には、事業計画の概要、設置計画場所を示す地図、搬入搬出経路、事業場内の配置図、施設のカタログや設計図などの提示が求められています。
そのため、事前相談の前に、少なくとも次の内容を整理しておくとよいです。
- 設置予定地
- 処理する産業廃棄物の種類
- 処理方法
- 処理能力
- 施設のメーカー、型式
- 施設配置図
- 搬入、搬出ルート
- 保管場所
- 処理後残さの搬出先
- 近隣住宅、学校、病院等との位置関係
- 騒音、振動、粉じん、悪臭への対策
中間処理業は、単に機械を置けばよいわけではありません。
周辺環境への影響、搬入出車両の動線、保管量、処理後残さの処理先まで含めて、事業計画を整理する必要があります。
仙台市内で中間処理業を行う場合
仙台市内で産業廃棄物の中間処理を業として行う場合は、仙台市長の許可が必要です。
仙台市は、仙台市内で産業廃棄物の処分、つまり中間処理および最終処分を業として行おうとする者は、仙台市長の許可を受けなければならないと案内しています。
また、仙台市では、処分業を取得するためには処理施設を有することが必要であり、処理する産業廃棄物の種類、処理方法、処理能力によっては設置許可が必要になるとされています。さらに、設置許可を要しない施設についても、すべての施設について事前協議を行っていると案内されています。
そのため、仙台市内で中間処理施設を設置する場合は、
- 処分業許可
- 施設設置許可の要否
- 事前協議
- 施設設置等の届出
- 更新許可
- 変更許可
を仙台市の手続きとして確認する必要があります。
宮城県外の産業廃棄物を仙台市内で中間処理する場合
仙台市内の中間処理施設で、宮城県外の産業廃棄物を処分する場合には、別途届出が問題になることがあります。
仙台市では、宮城県外の産業廃棄物を仙台市内に搬入して処分しようとする場合、一定の条件に該当すると、最初の搬入予定日の1週間前までに市長への届出が必要とされています。中間処理施設については、1月に5トン以上搬入しようとする場合が対象とされています。
このように、中間処理業では、許可取得後も、搬入元や搬入量によって別途の届出が必要になる場合があります。
中間処理業許可の主な要件
産業廃棄物中間処理業の許可では、主に次のような点が確認されます。
1. 処理施設を有していること
中間処理業では、産業廃棄物を処理するための施設が必要です。
処理施設については、
- 処理対象となる産業廃棄物の種類
- 処理方法
- 処理能力
- 施設の構造
- 保管施設
- 搬入、搬出経路
などが確認されます。
2. 事業計画が明確であること
中間処理業では、どの廃棄物を、どのように受け入れ、どのように処理し、処理後のものをどこへ出すのかを明確にする必要があります。
例えば、
- 受入予定の産業廃棄物
- 予定排出事業者
- 処理工程
- 処理能力
- 保管量
- 再資源化物の搬出先
- 処理後残さの処分先
などを整理します。
3. 講習会を修了していること
産業廃棄物処分業許可では、申請者や役員等が、処分業に対応した講習会を修了している必要があります。
収集運搬業の講習会とは区分が異なるため、処分業の新規許可・更新許可に対応した講習会を確認する必要があります。
4. 経理的基礎があること
中間処理業では、施設整備費、維持管理費、人件費、電気代、燃料費、残さ処分費などが発生します。
そのため、継続して事業を行えるだけの経理的基礎があるかが確認されます。
赤字決算や債務超過がある場合には、資金計画や収支見込みを整理しておくことが重要です。
5. 欠格要件に該当しないこと
申請者、役員、一定の株主などが欠格要件に該当する場合、許可を受けることはできません。
処分業許可では、収集運搬業許可と同様に、役員構成や法人の状況についても確認されます。
宮城県で中間処理業許可を取得する流れ
宮城県で中間処理業を始める場合、一般的には次のような流れになります。
1. 事業計画の整理
まず、どのような中間処理を行うのかを整理します。
- 処理する産業廃棄物の種類
- 処理方法
- 処理能力
- 施設予定地
- 設備の仕様
- 保管場所
- 搬入、搬出ルート
- 処理後残さの処分先
- 処分業許可の対象範囲
この段階で、処理施設の設置が可能か、施設設置許可が必要かを確認します。
2. 行政庁への事前相談
宮城県は、処分業の新規許可取得を計画する場合、必ず事前に許可申請窓口へ相談するよう案内しています。
中間処理業では、申請書を作ってから相談するのではなく、事業計画の初期段階から相談することが重要です。
3. 施設設置に関する事前手続き
中間処理施設の設置または変更を行う場合には、宮城県の適正化条例や指導要綱に基づく事前手続きが必要になる場合があります。宮城県の事前手続きは、事業計画の初期段階から地域住民等に説明を行い、生活環境保全上の意見を事業計画に反映させるための手続きとされています。
4. 施設設置許可申請
処理施設が法令上の産業廃棄物処理施設に該当する場合には、施設設置許可申請を行います。
宮城県では、産業廃棄物処理施設の設置許可申請について、必ず事前に許可申請窓口へ連絡するよう案内されています。
5. 施設工事・使用前検査
施設設置許可を受けた後、施設を設置し、必要に応じて使用前検査を受けます。
施設が計画どおりに整備されているか、許可内容に適合しているかが確認されます。
6. 産業廃棄物処分業許可申請
施設の準備と並行して、処分業許可申請の書類を整えます。
宮城県では、令和7年3月から処分業のオンライン申請・届出を開始しており、オンライン決済で申請手数料の支払いができると案内されています。
7. 審査・補正対応
提出後、行政庁による審査が行われます。
処理施設、事業計画、経理的基礎、講習会、欠格要件、添付書類などについて確認され、不備があれば補正対応を行います。
8. 許可取得・事業開始
許可取得後、許可された範囲内で中間処理業を開始できます。
許可を受けた廃棄物の種類や処理方法を超えて処理することはできないため、許可内容を十分に確認して運営する必要があります。
中間処理業許可で準備する主な書類
実際に必要となる書類は、申請内容や処理施設の種類によって異なりますが、一般的には次のような資料を準備します。
- 産業廃棄物処分業許可申請書
- 事業計画の概要
- 処理工程図
- 処理施設の仕様書、カタログ
- 施設配置図
- 保管場所の図面
- 搬入、搬出経路図
- 土地、建物の使用権限を示す書類
- 講習会修了証
- 定款
- 履歴事項全部証明書
- 役員等の住民票
- 登記されていないことの証明書
- 決算書
- 納税証明書
- 欠格要件に該当しない旨の誓約書
- 処理後残さの処分先に関する資料
中間処理業では、収集運搬業許可と比べて、施設・処理工程・保管量・残さ処理に関する資料が重要になります。
中間処理業で特に注意すべきポイント
1. 処理後残さの行き先
中間処理を行うと、再資源化物や処理後残さが発生します。
例えば、破砕後のがれき類、選別後の混合廃棄物、脱水後の汚泥、焼却後の燃え殻などです。
処理後のものをどこに搬出するのか、再資源化するのか、最終処分するのかを明確にしておく必要があります。
2. 保管量と保管場所
中間処理施設では、受入前の廃棄物、処理後の廃棄物、再資源化物、残さなどが発生します。
保管場所が不足していると、過剰保管や飛散流出のリスクが高まります。
3. 周辺環境への影響
破砕施設や選別施設では、騒音、振動、粉じん、車両の出入りなどが問題になりやすいです。
施設計画の段階で、防音、防じん、散水、囲い、搬入時間などの対策を検討する必要があります。
4. 土地利用・他法令
中間処理施設は、廃棄物処理法だけでなく、都市計画法、建築基準法、農地法、森林法、開発許可、消防法などが関係する場合があります。
土地を購入・賃借する前に、施設設置が可能かどうかを確認しておくことが重要です。
当事務所にご相談いただけること
あさぎ行政書士事務所では、宮城県・仙台市を中心に、産業廃棄物中間処理業許可に関するご相談を承ります。
- 中間処理業許可が必要かどうかの確認
- 処分業許可との関係整理
- 施設設置許可の要否確認
- 宮城県、仙台市への事前相談サポート
- 事業計画の整理
- 処理工程、処理後残さの整理
- 必要書類の確認
- 経理的基礎の確認
- 申請書類の作成サポート
- 収集運搬業許可との一体的な相談
産業廃棄物中間処理業許可は、法律だけでなく、処理施設、処理工程、保管、搬入搬出、残さ処理、周辺環境への配慮まで関係する手続きです。
当事務所では、産業廃棄物業界での実務経験を活かし、現場の実態を踏まえた許可申請サポートを行います。
初回のご相談は無料です。
お気軽にお問い合わせください
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営業時間 9:00-17:00(年中無休)
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よくある質問(FAQ)
-
中間処理業許可という許可があるのですか?
-
実務上は「中間処理業許可」と呼ばれることがありますが、正式には産業廃棄物処分業許可の中で、中間処理を行う内容として許可を受ける形になります。
-
収集運搬業許可があれば、破砕や選別もできますか?
-
いいえ。収集運搬業許可は、産業廃棄物を運ぶための許可です。
他社から委託を受けて破砕、選別、圧縮、焼却などを行う場合には、別途、処分業許可が必要です。
-
小型の破砕機でも許可が必要ですか?
-
他者から委託を受けて産業廃棄物を破砕する場合には、処分業許可が問題になります。
また、施設の種類、処理能力、設置場所によっては、施設設置許可や事前協議が必要になる場合があります。
-
設置許可が不要なら、すぐに中間処理業を始められますか?
-
設置許可が不要でも、処分業許可や事前協議が必要になる場合があります。
特に仙台市では、設置許可を要しない施設についても事前協議を行っているため、施設を設置・変更する場合は事前確認が必要です。
-
仙台市内で中間処理業を行う場合は、宮城県に申請しますか?
-
仙台市内で産業廃棄物の中間処理または最終処分を業として行う場合は、仙台市長の許可が必要です。
仙台市以外の宮城県内で行う場合とは、相談先や申請先が異なる可能性があります。
-
宮城県外から廃棄物を受け入れる場合に注意点はありますか?
-
仙台市内の中間処理施設に、宮城県外の産業廃棄物を一定量以上搬入して処分する場合には、事前届出が必要になることがあります。仙台市では、中間処理施設に1月5トン以上搬入しようとする場合が対象とされています。
-
中間処理業許可の取得までどれくらいかかりますか?
-
中間処理業許可は、施設設置、事前協議、生活環境への配慮、処分業許可申請が関係するため、収集運搬業許可よりも時間がかかることが多いです。
事業開始予定がある場合は、施設や土地を決める前の段階から相談することをおすすめします。
まとめ
産業廃棄物中間処理業許可とは、実務上の呼び方であり、正式には中間処理を行う内容で取得する産業廃棄物処分業許可です。
宮城県で中間処理業を始める場合には、
- どの産業廃棄物を処理するのか
- どのような処理方法なのか
- 処理施設を設置できるのか
- 施設設置許可が必要か
- 事前協議が必要か
- 処理後残さの行き先は確保できているか
- 経理的基礎に問題はないか
を事前に整理する必要があります。
特に中間処理業は、収集運搬業許可よりも施設・設備・環境対策・事業計画の重要性が高い手続きです。
宮城県・仙台市で産業廃棄物中間処理業許可をご検討中の事業者様は、あさぎ行政書士事務所までご相談ください。

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産業廃棄物処分業許可の講習会
→ /shobun/koshu/ ※作成後
産業廃棄物収集運搬業許可
→ /shuun/
親ページ /shobun/ からは、次のようにリンクすると自然です。
産業廃棄物の処分には、中間処理と最終処分があります。
破砕、選別、圧縮、脱水、焼却などの中間処理を行う場合は、処理施設や施設設置許可の要否も含めて確認が必要です。
詳しくは「産業廃棄物中間処理業許可とは」をご覧ください。
次に作るなら、流れとしては /shobun/koshu/「産業廃棄物処分業許可の講習会」 がよいです。処分業サイロ内で、要件系ページがかなり揃ってきます。
