産業廃棄物処分業許可を取得するためには、申請者や役員等が、産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会を修了している必要があります。

処分業許可の場合、収集運搬業許可とは異なり、「処分課程」 の講習会が問題になります。

すでに産業廃棄物収集運搬業許可を持っている場合でも、処分業を新たに始めるときには、収集運搬課程の修了証だけでは足りない場合があります。

このページでは、産業廃棄物処分業許可に必要な講習会の種類、受講者、受講時期、宮城県で申請する際の注意点について解説します。

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産業廃棄物処分業許可に講習会は必要?

産業廃棄物処分業許可を取得するには、産業廃棄物の適正処理に関する専門的知識と技能が必要です。

そのため、許可申請では、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター、いわゆるJWセンターが実施する講習会の修了証が重要になります。

JWセンターは、処理業の新規講習会について、産業廃棄物または特別管理産業廃棄物処理業の許可を新たに受けようとする方が、適正処理に必要な専門的知識と技能を修得することを目的としていると説明しています。

宮城県でも、他者から委託を受けて産業廃棄物や特別管理産業廃棄物の処分を行う場合には、それぞれ処分業許可を取得する必要があると案内されています。新規の許可取得を計画する場合は、必ず事前に許可申請窓口へ相談するよう求められています。

処分業許可で受講する講習会の種類

処分業許可では、申請内容に応じて受講すべき講習会が変わります。

申請内容受講する主な講習会
産業廃棄物処分業の新規許可処理業・新規講習会の「産業廃棄物の処分課程」
産業廃棄物処分業の更新許可処理業・更新講習会の「処分課程」
特別管理産業廃棄物処分業の新規許可処理業・新規講習会の「特別管理産業廃棄物の処分課程」
特別管理産業廃棄物処分業の更新許可処理業・更新講習会の「特別管理産業廃棄物の処分課程」

JWセンターの新規講習会では、「産業廃棄物処分業の許可を新たに受けようとする方」向けに「産処」、つまり産業廃棄物の処分課程が設けられており、その修了証で産業廃棄物処分業の新規・更新・変更許可申請ができると案内されています。

また、特別管理産業廃棄物を取り扱う場合には、「特収」または「特処」の講習会を受ける必要があるとされています。

収集運搬業の講習会との違い

産業廃棄物処理業の講習会には、収集運搬課程と処分課程があります。

収集運搬業許可を取得する場合は、通常、収集運搬課程を受講します。

一方、処分業許可を取得する場合は、処分課程が必要になります。

整理すると、次のとおりです。

許可必要になる主な課程
産業廃棄物収集運搬業許可収集・運搬課程
産業廃棄物処分業許可処分課程
収集運搬業と処分業の両方を行う場合収集・運搬課程と処分課程
特別管理産業廃棄物を扱う場合特別管理産業廃棄物に対応した課程

収集運搬業許可を持っている会社が、新たに中間処理業や最終処分業を始める場合には、既存の収集運搬課程の修了証で足りるとは限りません。

処分業の許可申請を行う場合は、処分課程の修了証が必要になるかを事前に確認する必要があります。

新規講習会と更新講習会の違い

講習会には、大きく分けて 新規講習会更新講習会 があります。

新規講習会

新たに処分業許可を取得する場合に受講する講習会です。

これから中間処理業や最終処分業を始める場合は、原則として新規講習会の処分課程を確認します。

JWセンターでは、処理業の新規講習会の受講対象者として、産業廃棄物の処分業、つまり中間処理・最終処分の許可を受けようとする方を挙げています。

更新講習会

すでに処分業許可を受けており、許可期限後も継続して処分業を行う場合に受講する講習会です。

JWセンターでは、処理業の更新講習会について、既に処理業の許可を受けており、許可期限後も継続して更新許可を受けようとする方が対象とされています。

更新講習会は、産業廃棄物処理に関する基礎知識を修得していることを前提とした講習です。初めて受講する方については、新規講習会の受講をおすすめすると案内されています。

誰が講習会を受講すればよいか

許可申請を目的として講習会を受講する場合、誰が受講するかも重要です。

JWセンターは、許可申請者が法人の場合、法人の代表者、業務を行う法人の役員、または業を行おうとする区域にある事業場の代表者が受講する必要があると案内しています。

個人申請の場合は、申請者本人または業を行おうとする区域にある事業場の代表者が受講する必要があります。

したがって、法人の場合は、次のような方が候補になります。

  • 代表取締役
  • 処分業を担当する役員
  • 処理施設を管理する事業場の代表者
  • 政令使用人にあたる者

誰が受講すべきかは、会社の体制や申請内容によって変わるため、申請前に整理しておく必要があります。

いつ受講すべきか

処分業許可の講習会は、申請直前になってから慌てて申し込むのではなく、早めに受講しておくことが重要です。

特に処分業許可では、収集運搬業許可と違い、処理施設、施設設置許可、事前協議、生活環境への配慮などが関係します。

そのため、事業計画や施設計画を進める段階で、講習会の受講予定もあわせて確認しておくべきです。

宮城県内の講習会案内では、2026年度の宮城会場について、オンライン形式と対面形式の2種類で開催すると案内されています。オンライン形式は講義動画を視聴し、会場で試験のみ受ける形式、対面形式は会場で講義を受けた後に試験を受ける形式です。

また、宮城県内の講習会案内では、新規講習会の修了証の有効期限は5年間、更新講習会の修了証の有効期限は2年間とされています。更新講習会については、許可期限の2年前から受講でき、最低でも許可期限の1年前には受講するよう案内されています。

処分業許可は講習会だけでは足りない

講習会修了証は、処分業許可申請において重要な書類です。

しかし、講習会を修了していれば、それだけで処分業許可が取れるわけではありません。

処分業許可では、次のような点も確認されます。

  • 処理施設を有しているか
  • 施設設置許可が必要か
  • 事前協議が必要か
  • 処理する産業廃棄物の種類
  • 処理方法と処理能力
  • 保管場所
  • 処理後残さの搬出先
  • 経理的基礎
  • 欠格要件
  • 事業計画の妥当性

宮城県では、産業廃棄物処分業の新規・更新許可、事業範囲の変更許可について手引きや申請様式を公開しています。処分業許可申請では、講習会だけでなく、申請書類・添付書類・手数料の準備も必要です。

特に、施設を新設する場合や中間処理施設を導入する場合は、施設設置許可や事前手続きとのスケジュール調整も重要になります。

処分業の講習会で注意すべきケース

1. 収集運搬業許可を持っている会社が処分業を追加する場合

すでに収集運搬業許可を持っていても、処分業を始める場合は、処分課程の修了証が必要になる可能性があります。

収集運搬課程と処分課程は別の課程です。

「収集運搬業の講習会を受けたことがあるから大丈夫」と判断せず、処分業許可の申請前に確認しましょう。

2. 中間処理業を始める場合

がれき類の破砕、木くずの破砕、廃プラスチック類の破砕・圧縮、汚泥の脱水などを行う場合は、中間処理を内容とする処分業許可が問題になります。

この場合は、処分課程の講習会が必要になるかを確認します。

3. 特別管理産業廃棄物を扱う場合

廃油、廃酸、廃アルカリ、感染性産業廃棄物など、特別管理産業廃棄物を扱う場合は、通常の産業廃棄物処分業とは異なる講習会が必要になる可能性があります。

JWセンターでも、特別管理産業廃棄物を取り扱う場合には、「特収」または「特処」の講習会を受ける必要があると案内されています。

4. 更新期限が近い場合

更新許可申請の直前になって講習会を申し込もうとしても、希望する日程が満席になっていることがあります。

宮城県内の講習会案内では、各会場に定員があり、空席状況も表示されています。早めに日程を確認することが重要です。

5. 役員変更がある場合

処分業許可申請の前後で役員変更がある場合、受講者を誰にするかを慎重に確認する必要があります。

せっかく講習会を修了しても、申請時点でその方が必要な立場にない場合、再度別の方の受講が必要になる可能性があります。

講習会受講から申請までの流れ

一般的な流れは、次のとおりです。

  1. 取得する許可の種類を確認する
  2. 産業廃棄物処分業か、特別管理産業廃棄物処分業かを確認する
  3. 新規講習会か更新講習会かを確認する
  4. 受講者を決める
  5. JWセンターの講習会へ申し込む
  6. オンラインまたは対面で受講する
  7. 修了試験を受ける
  8. 修了証を取得する
  9. 処分業許可申請書に修了証を添付する
  10. 宮城県または仙台市へ申請する

JWセンターでは、処理業の講習会について、会社や自宅で講義動画を視聴して会場で試験を受けるオンライン形式と、会場で講義を受けてその場で試験を受ける対面形式の2形式で開催すると案内しています。

宮城県で申請する場合の注意点

宮城県で産業廃棄物処分業許可を申請する場合、新規許可を計画している段階で、必ず事前に許可申請窓口へ相談するよう案内されています。

処分業許可では、講習会修了証だけでなく、処理施設、事業計画、経理的基礎、添付書類の準備が必要です。

特に中間処理施設や最終処分場を設置する場合は、施設設置許可や事前協議が必要になることがあります。

そのため、講習会の受講時期だけでなく、施設計画や行政庁との事前相談の時期も含めてスケジュールを組むことが大切です。

当事務所にご相談いただけること

あさぎ行政書士事務所では、宮城県・仙台市を中心に、産業廃棄物処分業許可に関するご相談を承ります。

  • 処分業許可に必要な講習会の確認
  • 収集運搬課程と処分課程の違いの説明
  • 新規講習会、更新講習会の選択確認
  • 受講者の確認
  • 講習会修了証の確認
  • 施設設置許可とのスケジュール整理
  • 宮城県、仙台市への事前相談サポート
  • 処分業許可申請書類の作成サポート

処分業許可は、講習会を受けるだけでなく、処理施設や事業計画の整理が重要です。

当事務所では、産業廃棄物業界での実務経験を活かし、許可申請全体の流れを見据えてサポートします。

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よくある質問(FAQ)

収集運搬業の講習会を受けていれば、処分業許可も申請できますか?

収集運搬課程と処分課程は別の課程です。

処分業許可を申請する場合は、処分課程の講習会修了証が必要になるかを確認する必要があります。

処分業許可では、どの講習会を受ければよいですか?

新たに産業廃棄物処分業許可を取得する場合は、処理業・新規講習会の「産業廃棄物の処分課程」を確認します。

更新許可の場合は、処理業・更新講習会の「処分課程」を確認します。

特別管理産業廃棄物処分業の場合は同じ講習会でよいですか?

通常の産業廃棄物処分業とは別に、特別管理産業廃棄物に対応した処分課程を確認する必要があります。

特別管理産業廃棄物を取り扱う場合には、該当する講習会を誤らないよう注意が必要です。

法人の場合、誰が受講すればよいですか?

法人の場合は、法人の代表者、業務を行う役員、または業を行おうとする区域にある事業場の代表者が受講者の候補になります。

実際に誰が受講すべきかは、会社の体制や申請内容に応じて確認が必要です。

講習会修了証には有効期限がありますか?

あります。

宮城県内の講習会案内では、新規講習会の修了証の有効期限は5年間、更新講習会の修了証の有効期限は2年間と案内されています。

ただし、実際の申請では申請先の運用確認が必要です。

更新講習会はいつ受ければよいですか?

宮城県内の講習会案内では、業の許可が切れる2年前から受講でき、最低でも許可が切れる1年前には受講するよう案内されています。

更新期限が近づいてから申し込むと、希望日程が満席になっていることがあるため、早めの確認をおすすめします。

講習会を受ければ処分業許可は取れますか?

講習会修了証は重要な要件の一つですが、それだけで許可が取れるわけではありません。

処理施設、施設設置許可の要否、事業計画、経理的基礎、欠格要件、添付書類なども確認されます。

講習会の予約だけでも相談できますか?

はい。処分業許可の取得を前提に、どの講習会を受けるべきか、誰が受講すべきか、いつ受講すべきかの整理からご相談いただけます。

まとめ

産業廃棄物処分業許可を取得する場合、収集運搬業とは異なり、処分課程の講習会が問題になります。

特に、収集運搬業許可を持っている会社が新たに中間処理業や最終処分業を始める場合、収集運搬課程の修了証だけで足りるとは限りません。

処分業許可では、講習会修了証に加えて、処理施設、事業計画、経理的基礎、施設設置許可の要否なども重要になります。

宮城県・仙台市で産業廃棄物処分業許可をご検討中の事業者様は、講習会の受講時期も含めて、早めに準備を進めることをおすすめします。

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