宮城県で産業廃棄物処分業許可を取得するためには、処理施設や講習会修了証だけでなく、継続して事業を行うための経理的基礎も確認されます。

特に処分業許可では、収集運搬業許可と比べて、処理施設・機械設備・土地建物・維持管理費・残さ処理費など、多額の費用が関係することがあります。

そのため、赤字決算や債務超過がある場合はもちろん、これから処理施設を整備する場合にも、資金計画や事業継続性を整理しておくことが重要です。

このページでは、宮城県で産業廃棄物処分業許可を申請する際に問題となる「経理的基礎」について解説します。

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産業廃棄物処分業許可における経理的基礎とは

産業廃棄物処分業許可では、申請者に「継続して事業を行うに足りる経理的基礎」があるかどうかが確認されます。

宮城県の産業廃棄物処分業ページでも、処分業許可申請書には、許可基準である「継続して行うに足りる経理的基礎を有すること」を判断するために必要な書類を添付するよう案内されています。

簡単に言えば、

この会社・個人事業主は、産業廃棄物の処分業を安定して続けられるだけの財務状況にあるか

を確認されるということです。

単に「黒字か赤字か」だけで判断されるわけではありません。

以下のような点が総合的に見られます。

  • 自己資本の状況
  • 直近の利益状況
  • 債務超過の有無
  • 借入金の状況
  • 返済計画
  • 処理施設の整備費用
  • 維持管理費
  • 処理後残さの処分費
  • 今後の収支見込み

→【宮城県】産業廃棄物処分業|許可取得ガイドへ

処分業許可では、収集運搬業より経理的基礎が重要になりやすい

収集運搬業許可でも経理的基礎は確認されます。

しかし、処分業許可では、より慎重に見られやすいと考えた方がよいです。

理由は、処分業には次のような費用が関係するためです。

  • 破砕機、選別機、圧縮機、脱水機などの設備費
  • 処理施設の設置費用
  • 土地や建物の取得費、賃借料
  • 施設の維持管理費
  • 電気代、燃料費、人件費
  • 処理後残さの搬出費、処分費
  • 生活環境対策に関する費用
  • 施設設置許可や事前協議に関する費用

収集運搬業の場合は、主に車両や駐車場、講習会、役員要件などが中心になります。

一方で、処分業の場合は、処理施設そのものを継続的に維持し、安全かつ適正に運営できるかが問題になります。

そのため、処分業許可では、単に申請時点の決算書を提出するだけでなく、必要に応じて資金計画や改善計画を説明できるようにしておくことが重要です。

赤字決算でも産業廃棄物処分業許可は取れる?

赤字決算だからといって、直ちに処分業許可が取れないわけではありません。

ただし、赤字の内容によっては注意が必要です。

例えば、次のような場合です。

  • 一時的な赤字なのか
  • 数期連続で赤字なのか
  • 債務超過になっているのか
  • 借入金の返済に無理がないか
  • 処理施設の整備費を確保できるか
  • 今後の売上見込みに根拠があるか

一時的な赤字であっても、処分業を継続できるだけの資金力や収支改善の見込みが説明できれば、申請できる可能性はあります。

一方で、債務超過が続いている場合や、返済計画に無理がある場合は、追加資料や詳しい説明が求められる可能性があります。

宮城県の経理的基礎に関するページでは、申請者の経営状況に応じて追加資料の提出を求めていると案内されています。

債務超過の場合はどうなる?

債務超過とは、会社の資産よりも負債の方が多い状態です。

産業廃棄物処分業許可では、債務超過だからといって必ず不許可になるとは限りません。

ただし、処分業では施設整備や維持管理に費用がかかるため、債務超過の状態で申請する場合には、慎重な準備が必要です。

宮城県の経理的基礎の基準では、法人申請について、自己資本比率や直前3年間の経常利益の状況などに応じて、追加資料として借入残高証明書、返済予定表、中小企業診断士が作成した診断書などが求められる区分が示されています。

そのため、債務超過の場合には、次のような資料を整理しておくことが考えられます。

  • 直近3期分の決算書
  • 借入金の残高
  • 返済予定表
  • 資金繰り表
  • 今後の売上見込み
  • 処理施設の投資計画
  • 収支改善の見通し
  • 金融機関からの支援状況

重要なのは、「今赤字かどうか」だけではなく、今後も適正に処分業を続けられる見込みを説明できるかどうかです。

処分業許可で特に確認したい資金計画

処分業許可では、通常の決算状況に加えて、処理施設に関する資金計画も重要です。

例えば、中間処理施設を設置する場合には、以下の費用が発生することがあります。

  • 機械設備の購入費
  • 設置工事費
  • 建屋やヤードの整備費
  • 防音、防振、防じん対策費
  • 排水処理設備の整備費
  • 保管施設の整備費
  • 行政手続に関する費用
  • 生活環境影響調査等の費用

移動式の処理施設であっても、施設設置許可、使用前検査、処分業許可の順に手続きが必要になる場合があります。宮城県は、移動式がれき類等破砕施設について、設置許可後に施設を取得し、使用前検査で計画への適合が確認された後、産業廃棄物処分業許可申請を行う流れを案内しています。

このように、処分業許可では「許可申請書を作る」だけではなく、事業全体の資金計画を整理しておくことが大切です。

経理的基礎で問題になりやすいケース

次のような場合は、申請前に注意が必要です。

1. 直近決算が赤字

単年度の赤字であれば、直ちに申請できないとは限りません。

ただし、赤字の理由や今後の改善見込みを説明できるようにしておく必要があります。

例えば、

  • 一時的な設備投資による赤字
  • 役員報酬や減価償却の影響
  • 新規事業開始前の先行費用
  • 取引先の一時的減少

など、赤字の原因を整理しておくとよいです。

2. 連続赤字

複数期にわたって赤字が続いている場合は、より慎重な説明が必要です。

処分業を開始しても、維持管理費や処理後残さの処分費を負担できるのかが問題になります。

3. 債務超過

債務超過の場合は、自己資本の状況、借入金の返済計画、金融機関の支援状況、今後の収支改善見込みなどを整理する必要があります。

4. 創業間もない法人

設立直後や事業開始から間もない法人の場合、過去の決算実績が十分にありません。

この場合は、事業計画、資金調達計画、自己資金、融資予定、処理施設整備費の確保状況などが重要になります。

5. 高額な設備投資を予定している場合

処分業では、破砕機、選別機、脱水機、焼却施設など、高額な設備投資が必要になる場合があります。

設備を購入できるかだけでなく、購入後の維持管理費、修繕費、残さ処理費まで見込んでおく必要があります。

申請前に確認しておきたい資料

産業廃棄物処分業許可の経理的基礎を確認するため、事前に次の資料を整理しておくとスムーズです。

  • 直近3期分の決算書
  • 法人税の納税証明書
  • 借入金の残高が分かる資料
  • 返済予定表
  • 資金繰り表
  • 処理施設の見積書
  • 設備投資計画
  • 売上見込みの根拠資料
  • 処理委託予定先、排出事業者との見込み資料
  • 処理後残さの処分先に関する資料

個人事業主の場合は、確定申告書、所得税の納税状況、資産と負債の状況などを確認する必要があります。

宮城県の経理的基礎に関するページでも、法人・個人それぞれについて、経営状況に応じた追加資料の基準が示されています。

処分業許可では「事業計画」と「経理的基礎」を一体で考える

処分業許可の経理的基礎は、決算書だけで判断されるものではありません。

特に新規で中間処理業を始める場合には、次のような事業計画との整合性が重要になります。

  • どの産業廃棄物を受け入れるのか
  • どのような処理を行うのか
  • 処理能力はどの程度か
  • 処理後の残さはどこへ出すのか
  • どの程度の売上を見込むのか
  • 施設の維持管理費はいくらか
  • 借入金の返済に無理はないか

例えば、売上見込みが大きすぎる、処理能力と売上計画が合っていない、残さ処理費が見込まれていない、といった場合には、事業計画の説得力が弱くなります。

処分業許可では、財務状況だけでなく、実際にその処理事業を継続できる計画になっているかを意識することが大切です。

当事務所にご相談いただけること

あさぎ行政書士事務所では、宮城県・仙台市を中心に、産業廃棄物処分業許可の申請に関するご相談を承ります。

特に、次のような場合は早めのご相談をおすすめします。

  • 赤字決算で処分業許可を申請したい
  • 債務超過がある
  • 新設法人で処分業を始めたい
  • 中間処理施設の設置を検討している
  • 移動式破砕機を導入したい
  • 設備投資が大きく、資金計画に不安がある
  • 宮城県や仙台市への事前相談を進めたい

当事務所では、産業廃棄物業界での実務経験を活かし、許可申請書の作成だけでなく、処理施設、事業計画、資金計画の整理も含めてサポートします。

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よくある質問(FAQ)

赤字決算でも産業廃棄物処分業許可は申請できますか?

赤字決算でも、直ちに申請できないわけではありません。

ただし、赤字の原因、今後の改善見込み、資金繰り、処理施設の維持管理費などを説明できるようにしておく必要があります。

債務超過だと不許可になりますか?

債務超過だから必ず不許可になるとは限りません。

ただし、宮城県では経営状況に応じて追加資料の提出が求められる場合があります。債務超過の場合は、借入金の状況、返済予定、収支改善の見込みなどを整理しておくことが重要です。

処分業許可では、なぜ収集運搬業より経理的基礎が重要なのですか?

処分業では、処理施設や機械設備の整備費、維持管理費、残さ処理費などが発生するためです。

収集運搬業よりも事業継続に必要な費用が大きくなりやすく、資金計画の重要性が高くなります。

中小企業診断士の診断書が必要になることはありますか?

経営状況によっては、中小企業診断士が作成した診断書が求められる場合があります。

宮城県の経理的基礎に関するページでも、一定の財務状況に該当する場合に、中小企業診断士が作成した診断書が必要となる区分が示されています。

新設法人でも処分業許可は申請できますか?

新設法人でも申請できる可能性はあります。

ただし、過去の決算実績が少ないため、自己資金、融資予定、設備投資計画、売上見込み、収支計画などをより丁寧に整理する必要があります。

処理施設の見積書も必要ですか?

申請内容によりますが、処分業許可では処理施設や設備の内容が重要になるため、設備投資額が分かる資料を準備しておくと、資金計画の説明に役立ちます。

経理的基礎に不安がある場合、いつ相談すべきですか?

できるだけ早い段階で相談することをおすすめします。

処分業許可では、施設計画、事業計画、資金計画が関係するため、申請直前ではなく、施設や設備を決める前の段階から確認しておくことが重要です。

まとめ

宮城県で産業廃棄物処分業許可を取得するには、処理施設や講習会だけでなく、継続して事業を行うための経理的基礎が必要です。

赤字決算や債務超過がある場合でも、直ちに許可取得をあきらめる必要はありません。

ただし、処分業では施設整備費、維持管理費、残さ処理費などが関係するため、収集運搬業許可以上に、資金計画や事業継続性の説明が重要になります。

宮城県・仙台市で産業廃棄物処分業許可を検討している方、赤字決算や債務超過で申請に不安がある方は、あさぎ行政書士事務所までご相談ください。

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