不法投棄とは?一回でもやったら社会から追放される重罪

はじめに

産廃を専門とする行政書士として、今回はちょっと真面目に、廃棄物処理法の核心部分、不法投棄について語りたいと思います。

そもそも廃棄物処理法は誰もが適正に処分を行い、山林などに不法投棄などしなければ、このように法律が厳格化して行くことはなかったはずです。一部の悪質な業者が、処分費用をケチった結果です。

ただ、法令をしっかり理解していないと、知らずに不法投棄に加担してしまう恐れがありますので、是非最後までお読みください。

不法投棄とは?具体例

まず条文を見てみましょう。

廃棄物処理法 第16条

何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。

非常に簡潔な表現ですが、ここには、以下の具体例が含まれると言われています。

路上、山林、河川敷、空き地などへごみを捨てる行為

よくあるのが、自分の土地だからなんでも捨てて埋めて良いでしょ?という屁理屈。完全に不法投棄です。

ちなみに、駅やコンビニのゴミ箱に家庭ゴミを捨てる行為は、立派な「不法投棄」であり重罪です。しかも防犯カメラや目撃者から身元が判明しやすく、通報されて逮捕・摘発される可能性が十分にあります。

不法投棄の罰則

廃棄物処理法 第25条、第32条

  • 個人:5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、または両方
  • 法人:3億円以下の罰金(両罰規定)

(未遂についても明記されており、実際に捨てていなくても、投棄の目的で廃棄物を持ち込んだだけで罰せられます。)

どうですか?・・・かなり重いですよね。

私は産廃業界に長くいたので、実際に不法投棄で罰則を食らった業者を何社もみてきました。一回食らったら、その社は再起不能です。

当然です。罰則が厳しいだけじゃなく、ニュースで社名、代表者名まで赤裸々に報道されますから。

また、次に述べる「排出事業者責任」という廃棄物処理法の基本概念があるため、排出事業者はリスク回避のため危ない業社からは一斉に手を引きます。こうなるともう戻ってくることはありません。つまり事業を継続することは極めて困難になります。

排出事業者責任という名の連帯責任

産廃に関わる全ての方に必ず知っていて欲しい概念があります。

それは「排出事業者責任」という超重要キーワードです。

分かりやすく言うと、

排出事業者(ゴミの処分を依頼する者)は、

「処分業社に依頼したのだからあとは知らない」

「処分業社が勝手に不法投棄したのだから、私には責任ないですよ!」

とは言えないのです。

つまり、

「不法投棄するような悪徳業者に依頼したあなたが悪い!」と言われて逃げることが出来ません。

排出事業者は、収集運搬業社、中間処理業社、最終処分業社を含めた全てにおいて最後まで適切に運用・処分されたのか責任があります。もし依頼したこれらの業者に法令違反があれば、連帯責任を負わなければならないという非常に重いシステムです。

だからこそ、排出事業者は、処分業社を十分に見極める必要があります。それが不法投棄の抑制になるからです。

具体的には、工場現地視察に加えて、財務状況、マニフェスト、契約書類、帳簿などのチェックを定期的に行うことです。自治体はそれを推奨しています。(自治体によっては義務)

不法投棄された土地の持ち主も責任を負う

不法投棄したやつが一番悪いのはもちろんなのですが、不法投棄された土地の所有者も責任を問われてしまうのが廃棄物処理法です。ちょっと理不尽とも思えますが、不法投棄を防ぐためには必要な考え方だと思います。

山林や空き地などの所有者は、ロープを張ってみだりに侵入されないようにしたり、不法投棄禁止!と掲示したり、監視カメラを設置したり・・・とにかく不法投棄されないように努力をしなさいということです。

さもなければ、不法投棄した犯人が捕まらなかった場合、土地の所有者が責任を持って片付けなければならなくなってしまうのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

排出事業者(ゴミの処分を依頼する側)は、処分する業者をしっかりと見極めなければなりません。さもなければ、その責任は自分に降りかかってくるからです。

具体的には以下のような業者は要注意です。

  1. 費用が格安!
  2. 処分場の見学、視察、監査などに難色を示す
  3. 契約書いらないのですぐやりますよ(一発アウト)
  4. マニフェストいらないのですぐやりますよ(一発アウト)

特に3と4は一発アウトなので、絶対に近寄らないでください。(契約書もマニフェストも絶対的な義務です)

ちなみに、行政からの優良認定やISO取得事業者だからと言って無条件に信頼することは危険です。私の経験上、罰則を食らう業者は、これらの認定資格を持っている場合が多いです。怖いですね。

産廃業者を選ぶのは慎重に!

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